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コラム

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『China Report』Vol. 37
中国の国内情勢と対外政策の因果分析⑧:
対外政策形成過程に内在する問題と習近平の改革


角崎 信也(日本国際問題研究所)


はじめに

 中国の対外政策は常に両義的である。それは、領土・領海に対する強硬な自己主張(assertiveness)が激しくなった2009年以降、とりわけ顕著になったように見える。それがはらむ両義性は、たびたび、「維権」と「維穏」の二語に集約される。「維権」とは、中国が主張するところの領土・領海における権益の保護ないし獲得を意味し、「維穏」とは、経済発展に必要な平和的な国際環境の維持を意味する。前者のみを追求し続ければ、諸外国による「対中封じ込め」が形成・強化され、経済成長のための「戦略的好機」が失われる。後者を過剰に追及すれば、中国が穏健化している間隙をついて自らの領土・領海に関する主張を実現させようとする諸外国の行動を助長するかもしれない。ときに相矛盾するこの二つの目標の両方を長期的に達成していくためには、一方がもう一方を著しく毀損することのないよう、情勢を的確に見極め、それに応じて戦略の重点を柔軟に調整し、かつそれらを過不足なく着実に執行することが求められる。
 しかし、近年における中国の各外交関連機関の行動には、外交政策全体の整合性や執行に対する統制の欠如を示唆するものが見受けられる。仮説によればそれらは、対外政策の形成プロセスに内在する構造的な問題に起因している。
 本レポートは、このような理解に立って、中国の対外政策形成過程にいかなる問題が内包されており、そして、習近平政権下において、その改善のためにいかなる改革が進められているのかを、「集中」、「統制」、「協調」、「均衡」をキーワードとしつつ、試論しようとするものである。
 なお、本レポートの目的は、中国における対外政策決定プロセスそのものについて詳しく説明することにあるのではない。概略を下図に示すが、詳細はぜひ脚注に挙げられている諸文献を参照されたい1


※大局や原則に直接関わらない個別具体的な政策の決定は、外事辦公室や、外交部、軍等の政策執行機関が担う場合がある。


1.「集中」―中央指導部における政策決定をめぐる問題と対応

(1)胡錦濤政権期における権力分散
 中国において、戦略的な重要性を伴う対外政策に関する最終的な議決は、党中央政治局常務委員会議(7~9名)、中央政治局会議(25名)、中央委員会全体会議(約200名)で行われる2。とりわけ、週に1度ないし2週に1度の頻度で開催される常務委員会議は、中国における政策決定を担う最重要機関である。会議における決議は、多数決ではなく、コンセンサスの形成を経て行われる。「民主集中制」の原則上、議決権を有するメンバーの間で意見が異なっている場合、全員が合意できる結論に至るまで討議が繰り返される。しかし、合意形成を重視するあまりに対外政策の決定が遅延すれば、政策実行の適切なタイミングを逃す可能性がある。それを回避するため、総書記には最終的な議決権が与えられているとされる3
 ただし、総書記が最終議決権を実際にどの程度頻繁に行使できるかは、総書記の実際の権威の高さによって異なると考えられる。そうだとすれば、胡錦濤政権期において総書記の議決権限は決して強くはなかったと考えるべきだろう。「集団領導制」が特に強調されたこの時期においては、総書記とその他の常務委との関係は比較的フラットなものであったからである4。この結果として、対外政策の決定に遅滞が生じていたことは、いくつかの研究によって示唆されている5
 
(2)習近平政権期における権力集中
 習近平政権期の最大の特徴は、言うまでもなく、総書記たる習近平への権力集中である。とりわけ、2016年10月の第18期中央委員会第6回全体会議(18期6中全会)において、習近平の全党および党中央における「核心」たる地位が確立されたことは重要である。複数の研究者が説明するところによれば、「核心」という地位には、議論が紛糾し、コンセンサス形成が困難な局面において最終的な議決権を行使する権限が付随している6。こうした権力の集中は、政策決定の遅滞によって国益が毀損されることのないよう、総書記をして効果的に権限を行使せしめることを企図したものと考えられる7
 これら準制度的な変更に加えて、指摘しておくべきもう一つの側面は、対外政策を担う多くの重要なポジションが、習近平に個人的に近いと目される幹部に配分されていることである8。広く報じられてきた通りならば、対外政策は、習近平の盟友であり、党内不文律上の引退年齢(68歳)を越えてもなお国家副主席として中央指導部に残った王岐山が統括している9。また、中国にとって最も重要な対米(通商)交渉を担当しているのは、楊潔篪や王毅(外交部長)といった外交系統幹部ではなく、政治局委員で習近平の腹心の一人の劉鶴である10。このような人事的な要素も、習近平の意図に即した迅速な政策決定と執行を容易にしているものと考えられる。

2.「統制」―政策執行をめぐる問題と対応

(1)政策執行アクターの広い裁量権
 国内政治と対外政策に関わらず、中国の政策決定・執行過程において、下級のエージェントは、政策を解釈し、具体的な実行手順を策定する比較的大きな裁量権を有している。制度としても、外交部や人民解放軍を含む政策執行アクターは、日常的で具体的な政策を自ら決定する権限を有している。むろん、こうした個別具体的な政策の選択は、中央が決定した全般的な対外政策方針に沿ったものでなくてはならない。
 しかし、この決定と執行のプロセスにおいてときに問題となるのは、前述した両義性である。「維権」と「維穏」にみられる両論併記的な対外政策方針を受けて、下級のアクターは往々にして、それらを自らの利益に見合うように解釈し、執行しようとする11。例えば軍は「維権」を強調して自らの存在感(ないし予算)を引き上げようと試みるだろうし、外交部や商務部はむしろ「維穏」の方を重視するだろう。
 こうして、下級のアクターが、それぞれ個別の利害関心に基づいて政策を解釈し、非協調的に政策を執行するとき、「維権」と「維穏」の間の矛盾が顕在化し、一方がもう一方を著しく毀損する場合がある。例えば、2009年以降顕著になった、南シナ海における中国公船による「アサーティブ(assertive)」な「維権」活動は、軍や、海洋権益に関連する当時の諸機関(国家海洋局(海監)、農業部(漁政)、公安部(海警)、交通運輸部(海事局)、海関総署=「五龍」)が、それぞれの裁量権を行使して、自らのパワーと予算の増大を追求した結果であったと考えられている12。ヤーコブソン(Linda Jakobson)らの指摘によれば、この結果として引き起こされた米国や周辺諸国との関係悪化は、必ずしも中央指導部が望んだものではなかった13

(2)習近平政権期における海洋アクターの政策執行に対する統制
 おそらくは、こうした事態を招いたことに対する「反省」から、2012年後半ごろから海洋アクターに対する統制の強化が試みられている。
 まず、胡錦濤政権末期の2012年半ばに、「五龍」を含む海洋アクターを統括する機関として中央海洋権益工作領導小組(海洋小組)が設置された。翌年3月には、この海洋小組の下で準備された改組によって、海監、漁政、海警、海関が国家海洋局(13年1月設置)に併合されることとなった。また、海洋局の内部に海上法執行活動を担う機関として新たに中国海警局が設置されることも決定された14。こうした改組は、中央指導部が、海洋アクターによる政策執行を管理することを容易にし、彼らをより統合的に活動させることを可能にしたと考えられる15
 2018年2月の第19期3中全会および3月の全国人民代表大会(全人代)において採択された「党・国家機構改革」では、国家海洋局が中国海警局とともに廃止され、海警局が担ってきた海上法執行業務は武警部隊へ統合されることとなった。また、海洋小組も廃止され、関連の業務は中央外事工作領導小組(外事小組)から昇格した中央外事工作委員会およびその辦公室に併合されることになった。この改革の方案が説明するところによれば、その目的は、「海洋権益を守るための工作を中央外事工作の全局の中で統一的に計画せしめ、統一的に差配せしめる」ことにある16。これにより、海洋情勢に関する重要政策の決定過程に、「維穏」を重視する外交系統幹部の利害関心が反映されることがより担保されたものと考えられる。
 ただし、他方で注意すべき事実は、海警の職能を包摂した武警部隊は、17年末の改組によって公安部の管理を完全に離れ、軍の統一指揮下に組み込まれていることである。したがって、日常的な海上法執行活動は、公安部や海洋局などの国務院麾下の諸機関の管理を受けることなく、完全に軍のコントロール下で行われることになっている。このやや両義的な改組の意味するところについては、その活動実態に対する継続的な観察を要する。

3.「調整」―部門間政策調整をめぐる問題と対応

(1)部門間の政策調整・情報共有の困難
 他方、上記のような、「維権」と「維穏」の同時追及に係る問題の発生はそもそも、外交部、軍、商務部などの間で、事前に十分な政策協調・共有が為されている場合、回避できるだろう。しかし、多くの研究者が共通して指摘しているように、中国の政治構造は、最終的な政策決定が極めて集権的に行われる一方で、各官僚組織間の利害の分岐が激しく、かつそれら組織間の横の連携メカニズムが欠如している。「分節的権威主義(Fragmented Authoritarianism)」と呼ばれる所以である17。その傾向は対外政策の決定・執行過程においても明らかであり、外事関係アクターの多様化によってさらに深刻化している18。もちろん、こうした「縦割り」の問題を解消するための機構が存在しないわけではない。対外政策に関して、江沢民と胡錦濤政権期を通して、そのための最重要機関は、党中央政治局に直属する中央外事工作領導小組であり、中央国家安全工作領導小組(国安小組)である。しかし裏を返せば、これら年に数回(あるいは数年に1回)程度開催される会議を除いて、部門間の政策協調を行う場は存在しない19。少なくとも、外交部や軍が担うより日常的な政策決定について、部門間で事前に利害の調整が行われることは少ない。
 この結果として、例えば、軍が起こした対外行動に関して、外交系統の機関がその事実さえ知悉していないという現象がたびたび発生してきた。中国原子力潜水艦による石垣島周辺領海の侵犯(2004年11月)、人工衛星の破壊実験(2007年1月)、南シナ海における米国無人潜航艇の拿捕(2016年12月)などについて、外交部の報道官は事前に情報を得ておらず、記者の質問に対して即座に見解を表明することができなかった20

(2)習近平政権期における部門横断的政策調整機関の強化
 習近平政権下における政策決定過程の大きな特徴の一つに、領域横断的な機構(議事協調機構)が積極的に活用されていることが挙げられる。対外政策形成関連の領域横断機構のうち、もっとも広く注目を集めたものの一つは、18期3中全会で設置が発表された(中央)国家安全委員会(国安委員会)である21。国安小組は外事小組と辦公室を同じくしていたが、国安委員会の辦公室は外事小組ないし外事工作委員会とは全く別に設置されている。したがって国安委員会は、国内安定、対外安全保障をより専業的に担う常設機関として活動することが期待されているものと考えられる。ただし、多くの研究者が指摘している通り、現在のところ国安委員会の活動は顕著ではない22。国安委員会会議の開催は、報道されているところによれば、18期に1回、19期に1回の計2回のみである。他方、注意すべきは、国安委員会には、他の議事協調機構とは異なり「常務委員」なるポジションが存在していることである23。このことは、公表されている委員会会議以外にも、常務委員のみによる会議が、より高頻度で開催されている可能性を示唆する。
 もう一つ、対外政策形成機構に関わる改革として注目すべきは、18年3月に公表された「党・国家機構改革」に伴い、外事小組が委員会へと改組されたことである。中国における議事協調機構に詳しい周望によれば、領導小組は、運営方式上のその「間歇性」を特徴とする。長期的に存在する多くの中央小組は長い期間「沈黙」状態にあり、必要な時になってようやく動き始める。実際に活動するのは、通常1年のうち数回程度である24。これに対比して言えば、「委員会」という言葉には、それが常設でかつ公式の組織であるという含意がある25。事実として、外事小組会議の開催について『人民日報』や『新華社』によって報道されたことは一度もなかったが、外事工作委員会会議の概要については、開催日の翌日に広く報道されている26
 その他、外事小組と外事委員会の違いについて、現時点で明らかなのは以下の諸点である。第一に、外事小組は、主任を国家主席が、副主任を国家副主席が務めていたのに対して、外事委員会は、主任、副主任のポジションを党のナンバー1、2が占めている。これは、党によるコントロールを強化するという「党・国家機構改革」全体の目的に沿ったものであり、また、外事議事協調機構の地位の向上を示しているものと考えられる。第二に、外事小組辦公室はこれまで、他の国家の役職との兼任者か、他の部局からの出向者によって構成されていたが、外事委員会辦公室の主任を務める楊潔篪、副主任を務める劉建超はともに、他の役職を有していない。また前述の通り、国安委員会と辦公室を別にしている。したがっておそらく、外事委員会辦公室は、外交に関わる政策調整・提言・決定を専業に担う機構として活動していくものと考えられる。
 ただし、より機能的な面において、外事委員会への昇格が何を意味するかについてはほとんど明らかではない。清華大学国家戦略研究院の銭峰によれば、「外事小組は、人員・編成面で制限があり、職能は形骸化していた」が、外事委員会への昇格により、人員、内部機構が増えることになるという27。彼らが指摘する通り、外事小組の機能不全が外事委員会への改組の背景であるなら、機能や構成、あるいは開催頻度28を含む実質的な変更を伴ってしかるべきだが、今のところそれを証明できるだけの材料はない。
 
4.「均衡」―官僚機構間の権限バランスをめぐる問題と対応

(1)軍系統幹部と外交系統幹部のアンバランス
 この部門間調整の欠如に関連して、もう一つ指摘しておくべき問題は、「維権」を主に担う軍系統のリーダーと、「維穏」を主に担う外交系統のリーダーの地位のアンバランスである。胡錦濤政権期を通して、軍系統のトップは政治局委員(25名)のポストを2席占めた一方で、外交系統のトップは中央委員会委員(200名程度)のポストを有するに過ぎなかった。このことは、安全保障に関する政策決定において、少なくとも制度的には、外交系統幹部の意見が十分に反映されないことを意味する。実際の政策決定過程において、年に1回程度しか開催されない中央委員会会議が担う役割は小さい。ゆえに、安全保障問題の重要な政策の決定の多くは、中央軍事委員会における政策協調・提言を経て常務委ないし政治局の会議で決定されると考えられる29。しかし、この過程に外交系統幹部は制度上一切関与できない。いずれにしても、軍系統幹部のランクは外交系統幹部よりも上位であるから、両者の間で論争が生じた場合、軍の意見が重視される可能性が高い30。このようなアンバランスを内包する政策形成過程では、「維穏」の主張よりも「維権」の主張が通りやすい。中国外交の近年の強硬化は、外交部の影響力低下と軍の影響力増加の結果であると主張するものもある31
 これを象徴する具体的な事件の一つとして、西沙諸島沖へのオイルリグ(HYSY-981)の展開(2014年5~7月)が挙げられるだろう。ロン(Yingxian Long)によれば、決定を主導したのは軍の指導部であった。外交系統の幹部は、リグの展開によってASEAN諸国との協調が困難になる可能性について懸念を示していたが、党内のランクにおいて上位である軍の関心が、そうした外交部の関心よりも優先されたという32。だが、結果として外交系統幹部が懸念した通りになると、中央は予定より早期にリグを引き上げることを決定せざるを得なくなった。

(2)習近平政権期における外交系統幹部の地位向上
 この問題に関して、習近平政権期に生じている大きくはないが重要な変化は、外交系統幹部の地位向上が図られている点である。2017年10月の第19期1中全会において、外交系統官僚を統括してきた楊潔篪は政治局委員に昇進し、これによって、外交系統のリーダーと軍系統のリーダー(軍事委員会副主席)は同格となった。また外交部長の王毅は国務委員を兼任することになり、これによって同じく国務委員である国防部長と肩を並べた。とりわけ前者は、重要な政策決定機構の一つである政治局会議に外交系統幹部の正式参加が認められたという点で注目に値する。こうした外交系統幹部と軍系統幹部の地位の均等化によって、政治局会議や外事委員会会議の討議において「維権」に関する主張が過剰な重みをもつというアンバランスは改善されていくものと考えられる33
 
おわりに

 「中華民族の偉大な復興」という「中国の夢」の実現には、領土・領海の権利を保護・強化していくことと、持続的な経済発展に必要な平和的国際環境を維持していくことの両方が不可欠である。しかし、「維権」と「維隠」は本質的な矛盾をはらんでいる。胡錦濤政権期はとりわけ、政策形成プロセス上の問題に起因して、その矛盾が顕著に表れた時期であったといえる。この二つの大きな目標をよりトップダウン的に、より協調的に追及していくためには、対外政策形成・執行過程の「集中」、「統制」、「協調」、「均衡」が不可欠である。習近平政権が実施している改革は、このような必要認識によって動機づけられているものと考えられる。
 もちろん、改革は、制度的な変更が公布されて間もないものが大半であり、それがより実質的にどのような意義を持つかについて現時点で明らかにできることは少ない。また、現在の改革が額面通りに進められたとしても、トップリーダーが「維権」と「維穏」の両方を強調し、その優先順位が曖昧である点34、具体的な政策判断において軍や外交部などの執行機関の裁量権が大きい点、そして、それら執行機関の間の(部長、副部長レベル以下の)協調メカニズムが欠如しているという点は、根本的には解決されない35。なにより、外交系統と軍系統の地位のバランスがどうあれ、習近平個人の関心が「維権」に傾いている場合、中国の対外政策は強硬化するだろう。
 いずれにしても、本稿は、文字通りの意味において、習近平政権による対外政策形成過程改革に関する現状の記述(と若干の背景分析)に過ぎない。より深い洞察は、今後の展開をつぶさに観察することによってはじめて(おそらく)可能になるだろう。





1 対外政策形成のプロセスに関して、より詳細は、井上一郎「中国の対外政策決定過程に内在する構造的問題」『問題と研究』第42巻1号(2013年);リンダ・ヤーコブソン、ディーン・ノックス(岡部達味監修、辻康吾訳)『中国の新しい対外政策―誰がどのように決定しているのか』岩波書店、2011年、Qi Zhou, Organization, Structure and Image in the Making of Chinese Foreign Policy since the Early 1990s (UMI Microform, 2008)などを参照されたい。
2 Qi Zhou, Organization, Structure and Image in the Making of Chinese Foreign Policy since the Early 1990s (Dissertation submitted to Johns Hopkins University in conformity with the requirements for the degree of Doctor of Philosophy, 2008), pp. 47-48.なおジョウ(Qi Zhou)によれば、「戦略的な重要性を伴う政策」には、米国、ロシア、北朝鮮、台湾海峡、世界貿易機関(WTO)、軍縮管理、上海協力機構(SCO)、エネルギー供給、ASEAN自由貿易圏に関わる問題が含まれる。
3 Yun Sun, “Chinese National Security Decision-Making Process and Challenges,” The Brookings Institute CNAPS Visiting Fellow Working Paper (2011), p. 17.
4 Linda Jakobson and Ryan Manuel, “How are Foreign Policy Decisions Made in China?” Asia & the Pacific Policy Studies, Vol. 3, No. 1 (2016), p. 104; Michael D. Swaine, “The PLA Role in China’s Foreign Policy and Crisis Behavior,” in Phillip Saunders and Andrew Scobell, eds., PLA Influence on China’s National Security Policymaking (Stanford: Stanford University Press, 2015), p. 104;宋志艶「試論改革開放以来我国外交決策機制的変化」、『南方論叢』2015年第6期、36頁。
5 例えば、ヤーコブソン、ノックス『中国の新しい対外政策』、35-36頁;宋「試論改革開放以来我国外交決策機制的変化」、35頁;Sun, “Chinese National Security Decision-Making Process and Challenges,”, p. 3などを参照。
6 胡鞍鋼・楊竺松『創新中国集体領導体制』中信出版集団、2017年、8頁;房寧「政治核心是党的民主集中制的重要表現」『経済導刊』2016年12月、16頁。
7 Jean-Pierre Cabestan, “China’s Institutional Changes in the Foreign and Security Policy Realm under Xi Jinping: Power Concentration vs. Fragmentation without Institutionalization,” East Asia, Vol. 34, No. 2 (2017), p. 114.
8 Cabestan, “China’s Institutional Changes in the Foreign and Security Policy Realm under Xi Jinping,” p. 116.
9 中央指導部の各リーダーの担当部門については、Yuan Wang, James Evans, “INFOGRAPHIC: China’s Leaders of Party and State after the 13th NPC and CPPCC”, Fairbank Center (April 2018) <https://medium.com/fairbank-center/infographic-chinas-leaders-of-party-and-state-after-the-13th-npc-and-cppcc-92383d3a1fe5>(最終閲覧:2019年2月27日)が視覚的にわかりやすい。
10 習近平と各政治局委員との関係性については、李昊「習近平政権の安定性と対外政策―権力闘争の視点から―」本報告書第1章、李昊「権力闘争の視点から見た習近平政権の安定性」『China Report』Vol. 28(2019年)<http://www2.jiia.or.jp/RESR/column_page.php?id=328>(最終閲覧:2019年3月19日)、および李昊氏が日本国際問題研究所ウェブ・サイトに連載しているコラムシリーズ「中国新指導部の“プロファイリング”」を参照されたい。
11 Susan V. Lawrence, “Perspectives on Chinese Foreign Policy,” Congressional Research Service (2011), p. 1. オブライエンとリ(Kevin J. O’Brien and Lianjiang Li)はこれを「選択的政策執行(selective policy implementation)と呼んでいる。Kevin J. O’Brien and Lianjiang Li, “Selective Policy Implementation in Rural China,” Comparative Politics, vol. 31, No. 2 (January 1999).
12 International Crisis Group, Stirring up the South China Sea (Ⅰ)(2012); Sun, “Chinese National Security Decision-Making Process and Challenges,” p. 19, 22; Yingxian Long, “China's Decision to Deploy HYSY-981 in the South China Sea: Bureaucratic Politics with Chinese Characteristics,” Asian Security, Vol. 12, No. 3 (2016), p. 159.
13 Linda Jakobson, “Domestic Actors and the Fragmentation of China’s Foreign Policy,” in Ross, Robert S. and Bekkevold, Jo Inge, eds., China in the Era of Xi Jinping: Domestic and Foreign Policy Challenges (Washington, DC: Georgetown University Press, 2016), pp. 149-150; Lowy Institute, China’s Unpredictable Maritime Security Actors(2014).
14 この時、より上級の機関として国家海洋委員会が設立されたが、その役割は不明である。Cabestan, “China’s Institutional Changes in the Foreign and Security Policy Realm under Xi Jinping,” p. 121.
15 Cabestan, “China’s Institutional Changes in the Foreign and Security Policy Realm under Xi Jinping,” p. 121.
16 『≪中共中央関於深化党和国家機構改革的決定≫≪深化党和国家機構改革方案』輔導読本』編写組編著『≪中共中央関於深化党和国家機構改革的決定≫≪深化党和国家機構改革方案』輔導読本』人民出版社、2018年、39頁。
17 Kenneth G. Lieberthal, “Introduction: The “Fragmented Authoritarianism Model and Its Limitations,” in Kenneth G. Lieberthal and David M. Lampton, eds., Bureaucracy, Politics, and Decision Making in Post-Mao China (Berkely: University of California Press, 1992).
18 ヤーコブソン、ノックス『中国の新しい対外政策』、95頁;張歴歴『外交決策』世界知識出版社、2007年、255-256頁;井上一郎「中国の対外政策決定過程に内在する構造的問題」『問題と研究』第42巻1号(2013年)、139-142頁。
19 井上「中国の対外政策決定過程に内在する構造的問題」、142頁。
20 井上「中国の対外政策決定過程に内在する構造的問題」、134頁;張清敏・楊黎澤「中国外交転型与制度創新」『外交評論』2017年第6期、33-34頁;Jakobson and Manuel, “How are Foreign Policy Decisions Made in China?” p. 104.
21 18期3中全会当初は、国家安全委員会が国家の機関なのか党の機関なのか明らかではなかったが、14年1月の政治局会議において「中央」を冠した党機関であることが明らかとなった。期間の設立の経緯や目的、および習近平政権第1期における実態を整理した研究として、高木誠一郎「中央国家安全委員会について」日本国際問題研究所『中国の国内情勢と対外政策』(平成28年度外務省外交・安全保障調査研究事業報告書)、2017年<http://www2.jiia.or.jp/pdf/research/H28_China/>がある。
22 高木「中央国家安全委員会について」他。
23 高木「中央国家安全委員会について」、8頁。
24 周望「“領導小組”如何領導?―対“中央領導小組”的一項整体性分析」『理論与改革』2015年第1期、96頁。
25 「全面深化改革進入新段階」『人民周刊』2018年第7期;「従“領導小組”到“委員会”―中央決策議事協調機構優化記」『小康』2018年14期。
26 「加強党中央対外事工作的集中統一領導 努力開創中国特色大国外交新局面」『人民日報』2018年5月16日。
27 『中国内外動向』2018年第42巻第16号(No. 1355)、3頁。
28 2019年2月時点で、公表されている外事工作委員会会議は、5月15日の第1回会議のみである。
29 Michael D. Swaine, “The PLA Role in China’s Foreign Policy and Crisis Behavior,” in Phillip Saunders and Andrew Scobell, eds., PLA Influence on China’s National Security Policymaking (Stanford: Stanford University Press, 2015)を参照。
30 山﨑周「中国の対外政策決定過程における外交部:人民解放軍との関係を中心として」『国際安全保障』第46巻第3号(2018年)、141-142頁。
31 山﨑「中国の対外政策決定過程における外交部」、133、143-146頁。
32 Long, “China's Decision to Deploy HYSY-981 in the South China Sea,” p. 154; Jakobson, “Domestic Actors and the Fragmentation of China’s Foreign Policy,” p. 144, 147.
33 楊潔篪や王毅によっても「維穏」と「維権」の間でのアンバランス解消は難しいという見解もある。山﨑「中国の対外政策決定過程における外交部:人民解放軍との関係を中心として」、147頁。
34 Jakobson, “Domestic Actors and the Fragmentation of China’s Foreign Policy,” p. 151。19全大会における習近平の報告にもその傾向は見て取れる。習近平「決勝全面建成小康社会 奪取新時代中国特色社会主義偉大勝利―在中国共産党第十九次全国代表大会上的報告」(2017年10月18日)『人民日報』2018年10月28日。
35 ヤーコブソン(Linda Jakobson)が実施したインタビューによれば、海南に基盤を置くある高級共産党幹部は、「中国の海洋権益を守る活動について、誰も我々を罰することはできない。我々の国家主席がそうすべきと言っているのだから」と述べたという。Jakobson, “Domestic Actors and the Fragmentation of China’s Foreign Policy,” p. 151.

(2019-03-31)

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