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「国際問題」電子版 (ISSN:1881-0500) -最新号-

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2018年5月 No.671
電子版

 中東では、大きな脅威であったIS(「イスラム国」)が劣勢になってきたにもかかわらず、新たな変化が生じ、依然として不安定な状況が続いている。新たな変化としては、第1に、トランプ米政権が発足し、オバマ前政権の抑圧的であった中東政策を変化させようとしている点である。イスラエル寄りの立場を鮮明にするだけでなく、イランとの核合意を批判し破棄に言及している。トランプ政権の親イスラエル、反イランという方針は、この地域を不安定化させる懸念を生じさせている。どのような影響を中東諸国に与えているのだろうか。
 第2に、ISという共通の敵がいなくなったことがもたらす地域の勢力の変動はどのようなものだろうか。特に、クルド自治政府による独立の動きは不安定要因となっている。ISの勢力が縮小する状況で中東情勢はどのように推移しているのか。第3に、シェール革命以後、石油価格の低迷は続いており、今後も高価格は望めない状態である。特に、湾岸諸国の盟主と目されてきたサウジアラビアでは、国内経済の脱石油依存を強力に進めるムハンマド皇太子が権力を集中させており、対外政策では、カタールとの断交を主導した。イランとの対抗関係は強まっていくのだろうか。
 本特集では、上記の視点を軸として、新たな変化が中東情勢にどのような影響を与えており、今後の情勢を左右するのかについて詳細に検討した。

焦点:「中東の新たな課題」

国際問題月表

<次号特集のお知らせ(2018年6月号)>
焦点:「問われる軍縮・不拡散・軍備管理」(仮題)
※内容は変更となる場合があります。

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◆編集委員会:遠藤貢(東京大学 大学院総合文化研究科教授)、奥脇直也(明治大学法科大学院法務研究科専任教授)、古城佳子(東京大学大学院・総合文化研究科教授)、高橋伸夫(慶應義塾大学教授)、中山俊宏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)、深川由起子(早稲田大学大学院経済学研究科教授) (50音字順)