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「国際問題」電子版 (ISSN:1881-0500) -最新号-

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2017年11月  No.666
電子版

 近年、国際社会において「法の支配」ということが盛んに言われるようになってきている。国連総会は2012年9月24日に「法の支配」に関するハイレベル会合を開き、国内・国際における法の支配の強化は、同時に平和、開発、人権という国連の3つの柱を強化するものであることが強調された。国内において適切に機能する司法制度を確立することは、持続的な開発・人権・犯罪防止などにとって不可欠であることは言うまでもない。しかし平和と法の支配はしばしば矛盾した要請を外交に投げかける。クリミヤの事態、南シナ海の事態をはじめとして、法の支配が露骨に踏みにじられているように見える場合もある。
 自国中心主義の台頭が進めば、国際協力を前提とする現代国際法のもとでの法の支配は危うくなる。日本外交のひとつの主軸が法の支配にあると言えるであろうが、同時に、法の支配の理念に訴えることが、空々しく見える場面もある。とはいえ、法の支配は国際社会の安定に不可欠である。
 本特集では、外交と法の支配について、国連における現在の趨勢や南シナ海仲裁後の展望を考察し、国際刑事裁判所および国際海洋法裁判所を例に取り国際裁判のあり方について詳述した。

焦点:外交における法の支配

<次号特集のお知らせ(2017年12月号)>
焦点:「プーチン体制の現段階」(仮題)
※内容は変更となる場合があります。

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月刊『国際問題』電子版について
◆次号発刊まで一般ホームページで公開したのち、会員専用の「国際問題バックナンバー」に移します。
◆編集委員会:遠藤貢(東京大学 大学院総合文化研究科教授)、奥脇直也(明治大学法科大学院法務研究科専任教授)、古城佳子(東京大学大学院・総合文化研究科教授)、高橋伸夫(慶應義塾大学教授)、中山俊宏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)、深川由起子(早稲田大学大学院経済学研究科教授) (50音字順)