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「国際問題」電子版 (ISSN:1881-0500) -最新号-

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2019年9月 No.684
電子版

 宇宙空間は科学的な探求の対象であるとともに、冷戦期の米ソ対立が国家の威信をかけた両国間の宇宙開発競争を激化させたように国際政治と密接な関係をもってきた。科学技術の進歩により、宇宙をめぐる状況は変化し、中国やインドなどの新興経済諸国が宇宙利用と開発に参入するなど国家間競争は激しくなり、各国が人工衛星を始めとする先端技術を駆使して自国の安全保障を強化する場という側面をもつようになった。また、宇宙空間の商業利用も進み、衛星サービス業などの市場は拡大し、宇宙への民間ビジネスの参入が加速化している。
 すなわち、宇宙は科学的探査に伴うグローバル・コモンズの性格をもつ反面、民間も加えた国家間競争の場になっているのである。このような状況は、宇宙におけるガバナンスの仕組みを必要としているが、現在、ガバナンスのルールを作る緒に就いたばかりである。
 本特集では、まず宇宙の軍事利用と安全保障への取り組みの実情を考察し、宇宙空間の利用に関するガバナンスの現状と課題を論じ、さらに中国やインドを始めとする宇宙新興国の宇宙政策の進展を概観する。最後に日本の宇宙政策の変化と今後のわが国のあるべき役割について論述する。

焦点:宇宙の国際政治

<次号特集のお知らせ(2019年10月)>
焦点:「改革開放40年の中国」(仮題)
※内容は変更となる場合があります。

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月刊『国際問題』電子版について
◆次号発刊まで一般ホームページで公開したのち、会員専用の「国際問題バックナンバー」に移します。
◆編集委員会:遠藤貢(東京大学 大学院総合文化研究科教授)、奥脇直也(東京大学名誉教授)、古城佳子(東京大学大学院・総合文化研究科教授)、高橋伸夫(慶應義塾大学教授)、中山俊宏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)、深川由起子(早稲田大学大学院経済学研究科教授) (50音字順)