出版

「国際問題」電子版 (ISSN:1881-0500) -最新号-

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2019年11月  No.686
電子版

 これまで国際裁判所も含めた国際機関は国家間の利害対立を調整して、規則を基礎とした国際秩序(rule-based order)を支えつつ、国際協力を推進してきた。しかし近年、人権・環境など複合的問題について異なる正義や利益が主張され、また国内問題が多争点化したことによって、国益確保と国際協力がうまく調整できない事態が生じている。
 本来、国際機関は諸国の共通利益を凝縮しつつ設立条約などによりその権限を抑制的に行使することによって調整作用を果たしてきた。だが近年は、国際社会の変化に応じて扱う問題の範囲を柔軟に変更・拡張し、その目的の実現に尽くすことが求められている。「法の支配」という厳格な枠組みの中にとどまらざるをえない国際機関は難しい立場におかれ、機能不全に陥り、存在の危機にすら直面しようとしているとも言える。
 本特集では、国際機関創設の歴史的背景、国際協力を通じて実現しようとしている共通利益、与えられている権限と制度的な特徴などを踏まえつつ、国際環境の変化が生み出した新たな調整問題に国際機関がどう対応しようとしたかを考察する。国際環境の変化と加盟諸国の反応、機関内部での意見対立、さらには機構改革の動きなどの動向を分析し、今後の予想される問題の推移や解決の方策、その国際機関の今後などについて詳述する。

焦点:国際機関で生み出される国際問題

<次号特集のお知らせ(2019年12月)>
焦点:「インド太平洋構想の可能性」(仮題)
※内容は変更となる場合があります。

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月刊『国際問題』電子版について
◆次号発刊まで一般ホームページで公開したのち、会員専用の「国際問題バックナンバー」に移します。
◆編集委員会:遠藤貢(東京大学 大学院総合文化研究科教授)、奥脇直也(東京大学名誉教授)、古城佳子(東京大学大学院・総合文化研究科教授)、高橋伸夫(慶應義塾大学教授)、中山俊宏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)、深川由起子(早稲田大学大学院経済学研究科教授) (50音字順)