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「国際問題」電子版 (ISSN:1881-0500) -最新号-

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2017年4月 No.660
電子版

 現在、欧米の先進民主主義国は多くの問題に直面している。とりわけ世界金融危機以後、危機対応への財政出動により財政赤字に陥り、格差問題、雇用、社会保障、さらには難民流入の増加、テロ事件の発生などに有効な対応策を打ち出せていない。こうした現状に、各国の有権者は不満を強め、既存政党への不信を深める一方、ナショナリズムを煽る政治家や政党への支持する傾向がみられる。このような状況下、各国政治は対外政策において内向きとなり、ひいては国際関係の不安定化を招くことが危惧されている。
 本特集は、民主主義を掲げてきたこれら諸国でポピュリズムが台頭している要因を探り、外国人労働者・難民・少数者の排除を訴えることで国内社会の分裂を招くのか、そして対外政策に与える影響(特にEU政策)を中心に、その課題を解き明かす試みである。最初にイギリスを取り上げ、国民投票でEU離脱が支持を集めた要因ならびにその後の国内政治状況、対EU離脱交渉について検討する。次に、難民受け入れとEU負担への反対が強まってメルケル政権への支持率が低下し、ポピュリズム的右翼政党が支持を集めているドイツを、またテロ事件へのオランド政権の対応に不満が高まり、極右政党が支持を拡大して来年の大統領選への影響が懸念されるフランスを分析する。最後に、EU本部が置かれているにもかかわらず、テロの温床と揶揄されているベルギーの状況を考察する。

焦点:「苦悩する欧州」

<次号特集のお知らせ(2017年5月号)>
焦点:「中国外交の新しい展開」(仮題)
※内容は変更となる場合があります。

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月刊『国際問題』電子版について
◆次号発刊まで一般ホームページで公開したのち、会員専用の「国際問題バックナンバー」に移します。
◆編集委員会:浦田秀次郎(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授)、遠藤貢(東京大学 大学院総合文化研究科教授)、奥脇直也(明治大学法科大学院法務研究科専任教授)、古城佳子(東京大学大学院・総合文化研究科教授)、高橋伸夫(慶應義塾大学教授)、中山俊宏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)、深川由起子(早稲田大学大学院経済学研究科教授) (50音字順)