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研究センター

日本国際問題研究所内には、独自の目的や機能を有した研究センターが設置されております。 軍縮・科学技術センター(CDAST)は、軍縮および大量破壊兵器の不拡散に対する取り組みを強化・促進するために活動しております。また、アジア太平洋地域の安全保障や経済の協力促進のために形成された国際組織である、アジア太平洋安全保障協力会議(CSCAP)と太平洋経済協力会議(PECC)の日本事務局も、JIIA内に設置されております。また、領土・主権・歴史の分野において、調査研究及び対外発信事業を実施するため、2017年に当研究所内に領土・歴史センターが設置されました。


軍縮・科学技術センター(CDAST)

冷戦終了後の国際社会では、軍縮・不拡散を前進させる機運がかつて無かったほどに高まっています。これは、一つには世界の二極対立をもたらした冷戦構造が崩壊したことにより軍縮・不拡散促進の展望が拡がったこと、また、他方では冷戦構造の崩壊が、逆に、民族対立等の不安定要因を顕在化させ、その解決の一環として軍縮・不拡散促進の必要性が広く共有されるようになったからです。
以上の背景の下、1995年7月に河野洋平外務大臣(当時)が軍縮業務を円滑に行うための国内体制の強化を提唱し、これを受けて、1996年7月に(財)日本国際問題研究所に軍縮・不拡散促進センター(軍縮センター)が設置されました。

CSCAP

日本国際問題研究所は、その他9つの国際(外交)政策研究機関と共に、1993年クアラルンプールにてCSCAP(The Council for Security Cooperation in the Asia Pacific、アジア太平洋安全保障協力会議)を設立しました。CSCAPはアジア太平洋における多国間安全保障対話のための、民間の「トラックⅡ」プロセスです。加盟国は拡大し、今日ではオーストラリア、ブルネイ、カンボジア、中国、EU、インド、インドネシア、日本、北朝鮮、韓国、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ニュージーランド、フィリピン、ラオス、ロシア、シンガポール、タイ、アメリカ、ベトナムを代表する研究所を含んでいます。CSCAP加盟国は、政策上の係争や、相互の関心事項に係る問題に関する協議と協力を通じ、地域の安全保障と安定性の促進に努めています。CSCAPは公式対話では取り扱いづらい係争にもしばしば言及し、ASEAN地域フォーラム(ARF)と言った「トラックⅠ」である政府の取り組みを支援、補完しています。

PECC

日本国際問題研究所は太平洋経済協力会議日本委員会(JANCPEC)の事務局を務めており、佐々江賢一郎大使が当委員会の議長を務めています。
太平洋経済協力会議(Pacific Economic Cooperation Council, 以下PECC)は、経済協力と市場に基づいた統合を後押しする独立した民間の地域機構です。PECCは産・官・学のリーダーで構成されるユニークなパートナーシップであり、それぞれの立場で経済成長、社会発展、科学技術開発、環境保護の促進に取り組んでいます。1980年に当時の大平正芳首相、マルコム・フレイザー豪首相の主導により設立されたPECCには、タスク・フォース、プロジェクト・グループ、フォーラムなどが置かれています。PECCは、太平洋地域に属する24のフルメンバーからなる委員会と、一つのアソシエイト・メンバーで構成されています。PECC日本委員会には、80名以上の産・官・学の代表が所属しています。

領土・歴史センター

日本国際問題研究所では、領土・主権・歴史の分野において、調査研究及び対外発信事業を実施するため、2017年に領土・歴史センターを設置しました。
同センターでは、①我が国の領土・主権・歴史に関する国内外の資料の収集・整理・対外発信等、②同分野に関する国内外での公開シンポジウムの実施、及び③同分野に関する調査研究の実施等の事業を展開しています。
当研究所の領土・歴史センターの図書・資料閲覧室では、同センターで収集・整理された領土・主権・歴史に関する書籍・文献・資料を公開しています。これらの図書・資料は、当研究所での調査・研究に役立てるほか、一般の方々を含めて、事前に予約をすることでご利用頂けますので、ぜひご活用ください。