研究センター



日米関係はわが国の外交の基軸とされ、また、もっとも重要な二国間関係であると相互に理解されており、事実、両国間には、政治・経済・安全保障の各面で分かち難い相互依存関係が存在しています。しかし、関係が密接であるが故にさまざまな分野で摩擦が生じ、その調整に追われる場面もよく見られます。また、わが国には米国からの情報も多く、相手のことはよく知っていると思い込みがちですが、両国間には際立った認識や理解の相違があることもたびたび教えられるのではないでしょうか。米国の大統領選挙、また議会での勢力分布等、米国の新しい動向からも目を離すことができません。

当研究所では、こうした関心のもとに1989年4月、「アメリカ研究センター」(Center for American Studies)を設置して以来、世界における米国の役割や米国国内の動向を的確にとらえた政策指向の研究に加え、表層では見過ごされがちでも米国理解には有用な基礎研究を重視したプログラムづくりにも努めてきました。最近では、

「世界標準と経済格差の研究ーその外交への含意を考えるー」
「米国におけるビジネス・カルチャー」
「米国内政:共和党-現状と動向」
「東アジア安全保障シンポジウム(SEAS)」

等のテーマでプロジェクトにとりくんでいます。

研究成果は、『JIIA 現代アメリカシリーズ』としても刊行されており、好評を博した『アメリカ外交と人権』『アメリカ社会とコミュニティ』『新戦略の模索 − 冷戦後のアメリカ』『エスニック状況の現在』『アメリカと宗教』に続き、現在、アメリカの保守主義に関する出版が準備されています。

  所属研究員
研究員中山 俊宏
客員研究員川上 高司
久保 文明
中北 徹
星野 俊也



  研究報告書掲載論文
・本稿で示されたものは筆者の個人的見解であって、所属する機関のものではない。

   平成14年度 外務省委託研究「米国の情報体制と市民社会に関する調査」
 

 はしがき

 

 目次

 「9.11以後の米国の情報体制 ―「新しい戦争」、RMA、帝国化による強化」 (加藤 朗)

 「対テロ戦争における米国の情報体制と市民社会」 (宮坂直史)

 「スチューピッド・ネットワーク時代における通信傍受 ―米国における法的枠組みと技術」 (土屋大洋)

 「インテリジェンス活動に対する監査(oversight)制度」 (新田紀子)

 「米国におけるインテリジェンス活動の法的基盤―行政特権と国家安全保障令を中心に」 (中山俊宏)

 「米国のインテリジェンス・コミュニティーとわが国へのインプリケーション」 (北岡 元)

   平成13年度

外務省委託研究「米国政治:共和党右派とその支持勢力」
 「リベラル・バイアスへの不信感−保守系メディアの台頭」 (中山 俊宏)

   平成12年度

外務省委託研究「米国内政:共和党−現状と動向−」
 「共和党外交の思潮と行動−保守主義の逆説」 (星野 俊也)

外務省委託研究「米国内政:共和党−現状と動向−」
 「保守系シンクタンクの台頭の背景とその役割」 (中山 俊宏)



   平成11年度
    外務省委託研究「米国におけるビジネス・カルチャー」

 「アメリカの経済制裁とビジネス」 (星野 俊也)

 「米国企業とシンクタンク」 (中山 俊宏)

    外務省委託研究「コソヴォ危機が国際秩序再編に与えるインプリケーション」

 「米国の理念外交とコソヴォ戦争−コソヴォ危機をめぐる米国のディスコース−」 (中山 俊宏)



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