
CSCAP日本委員会総会
(中山 俊宏)
さる7月31日、松永信雄アジア太平洋安全保障協力会議(CSCAP)日本委員会委員長(当研究所副会長)、小澤俊朗CSCAP日本委員会事務局長(当研究所所長代行)、辻優・外務省総合政策局安全保障政策課長のほかにアジア太平洋地域および安全保障問題の専門家によって構成されるCSCAP日本委員会から約20名ほどの出席を得て、CSCAP日本委員会総会が当研究所にて開催された。
冒頭、松永日本委員会委員長より、朝鮮半島情勢が大きな進展を見せるなか、北朝鮮を当初よりメンバーとして迎えて活動してきたCSCAPの意義が強調され、今後もトラック・ワンの議論を促進させるため、CSCAPの役割はますます増大するであろうとの見解が表明された。
つづいて、第7回ARF閣僚会合に参加し、バンコクより帰国したばかりの辻課長より、同会合の模様につき報告が行われた。右報告によれば、アジア太平洋地域の安全保障情勢は全体としては肯定的であるとの認識が大勢を占めたが、東チモール、南太平洋、南アジア情勢などARFが注意を払うべき不確実性があることも確認された。また北朝鮮といくつかのARF参加国との間の対話および交流の増進を含む朝鮮半島に関する前向きな進展が歓迎された。またグローバリゼーションの影響についても議論がなされた。
つづいて、小澤日本委員会事務局長より、第12回、第13回国際運営委員会および昨年末にソウルで行われた第2回総会の模様につき報告があった。さらに各作業部会担当研究委員より、北太平洋作業部会、海洋協力作業部会、国際的犯罪作業部会、包括的安全保障協力作業部会、インドネシア特別会合、ARF−OSCE特別会合、CSBM作業部会予防外交ワークショップの活動につき報告があった。
なお、今次総会において、小和田当研究所理事長が、日本委員会に新たに加わることとなった。
(アメリカ研究センター研究員)
|