１． 今般、（財）日本国際問題研究所は、9月28日〜10月1日に東京にて開催されるTICADⅢ（第３回アフリカ開発会議）への政策提言をとりまとめ、28日、矢野哲朗外務副大臣に対して提出した。
２． アフリカ開発会議（Tokyo International Conference on African Development: TICAD）は1993年の第一回会合（TICADⅠ）開催以来、今年で10周年を迎えるアフリカ開発の推進に向けた我が国独自のイニシアティブであり、アフリカ諸国のみならず広く国際社会に認知・評価されている包括的な枠組みである。
３． 日本国際問題研究所は、これまでのTICADⅠ・Ⅱ会議の成果を踏まえ、今回のTICADⅢがさらに有意義なものとなるように、知的貢献を目的として、研究会を発足させた。同研究会においては、TICADの推進にこれまで携わってきた実務者、国際機関関係者、アフリカ問題の有識者等が集まり、アフリカの抱える種々の問題の現状を分析した上で、TICADⅢの根幹となる重要なテーマを中心に、短期間に亙り自由闊達な意見交換を集中的に行った。
４． 今回外務省に提出した提言においては、(1)人間の安全保障、(2)NEPAD支援、(3)ガバナンス、(4)貧困削減、(5)平和の定着、(6)HIV/AIDS、(7)「市民社会」、(8)UNDPの役割、(9)日本の対アフリカ外交の体制・組織及び (10)TICADプロセスの推進、の10項目に亙る分野で具体的な政策オプションを打ち出している。
